1998年5月10日 対広島8回戦 満塁男駒田の通算12本目のグランドスラム


満塁男の挑戦は王貞治

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1983年4月10日後楽園球場
巨人の正一塁手中畑清は試合前の練習で右手を負傷
急きょ代役が立てなくてはならなかった
当時巨人の助監督だった王貞治は迷わずに
監督藤田に進言する
「駒田を使いましょう」
まだ、プロで打席にたったことのない
2年目の駒田を先発に起用する

助監督の王には打撃練習で豪快に当たりを飛ばす駒田に可能性を感じたのだろう
そして迎えたプロ初打席で駒田は満塁本塁打を放つ
ここに「満塁男駒田徳広」が誕生する

それからプロ18年間、98年5月9日時点で通算11本のグランドスラムを打ってきた
この年の4月18日対中日戦でも苦手山本昌から1本満塁弾を放っている…

5月10日、かつての大洋ホエールズの本拠地下関で開催された広島8回戦
ここでも駒田は代名詞グランドスラムを放つ
それは駒田が20年に渡る現役生活の中で最後から2番目となる
通算12本目の満塁本塁打となる
そして、この日駒田はベイスターズに移籍して以来初めて4番に座る

今回はその5月10日の広島8回戦を振り返ります

この日の両チームのスタメン

ベイスターズ
6石井琢朗
4進藤
7鈴木尚典
3駒田
9佐伯
8井上
2谷繁
5新井潔
1マホームズ

ついに開幕から打撃も不振で守備にも精彩を欠いていたローズを4番から外す
代わりに「ローズに代わる顔と言ったら駒田しかいないだろう」と権藤は
駒田を4番に起用する
8番サードにはヤクルトから移籍した新井がこの年初めてスタメンで起用される
先発は援護なくここまで勝ち星のないマホームズ

カープ
6野村
4笘篠
9前田
5江藤
7金本
8緒方
3浅井
2瀬戸
1山内

前日の試合で延長14回を勝ったカープは6連勝中
20勝到達で首位を走る
先発は山内

試合を振り返る
大洋ホエールズ発祥の地、下関で開催された試合は
初回、笘篠がスリーベースを放つと
続く前田がセンターオーバーの二塁打を放ち先制する

しかし2回裏横浜は
この日4番に入った駒田がセンター前ヒットで出塁すると
続く佐伯が四球、井上が倒れた後谷繁が同点タイムリー
続く新井潔が四球を選び満塁となると
投手のマホームズが勝ち越しタイムリー
2回で逆転する
自らタイムリーを打ったマホームズ、投球の方が相変わらずピリッとしない
4回表、広島の先頭打者緒方がバックスクリーンに本塁打を放つと
新井潔のエラーでピンチを招くと野村謙二郎に勝ち越しタイムリーを許し
2-3と逆転される
しかしこの日のベイスターズ打線は粘る
5回裏ヒットの琢朗を1塁に置くと3番天才鈴木尚典が
ライト線へのタイムリーツーベースヒット
同点に追いつく

しかしここまで首位を走るカープも簡単にはひかない
6回表、代打正田がツーベースで出塁すると
前田がこの日2打点目になる勝ち越しタイムリー
三度リードする

すると広島は
7回から前日の延長14回の試合で
登板しなかった小林幹がマウンドへ
盤石の体制を整える

空からは5回から雨も降ってきてマウンドはぬかるんでいた
その影響だろうか
7回裏小林は先頭の琢朗、進藤、尚典と3連続で四球を出してしまう
無死満塁、打者は4番満塁男駒田…
舞台は整った

「ミーティングの時に4番と聞きました。本人はその気になっているんですよね」
プレッシャーを楽しむタイプの駒田がこのおいしい場面を物にしないわけがない

1ストライク3ボールとなった5球目
新人ストッパー、4月月間MVPにも輝いた小林の
真ん中高めの直球を
フルスイング
打球はライトポール際に吸い込まれた

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「年相応の打撃をしなさい」

この年のオープン戦でかつての師匠王貞治に
アドバイスされた駒田
36歳とは思えない悪球打ち通算12本目のグランドスラムを放った

この駒田の一撃で7-4と再逆転

8回途中からは昨日投げなかった佐々木が休養満タンで回跨ぎ
9回に2安打打たれピンチを作るも代打ペレスを抑え
首位広島の連勝6で止め
佐々木は6セーブ目を上げた

「満塁男と言われるが、満塁の場面で失敗することの方が多い。でも失敗を恐れずにいったのが良かった」
そう話す男はベイスターズの4番として初めてヒーローインタビューを受けた

この駒田の一打はこの日の勝利以上の意味をもった
ここまで首位を走る広島の屋台骨になっていたのは間違いなくルーキー小林だった
しかしこの駒田の一発は小林幹英がプロ入りして初めて打たれた被弾だった
この日以降徐々に幹英は調子を落とす…
そしてそれは好調だったカープの勢いも止めるきっかけになる

通算12本のグランドスラムを放った駒田は
これで当時の満塁本塁打記録歴代2位
「いよいよ王さんか」
とつぶやいた

師匠王貞治の通算15本に後1本に迫った

鯉の季節は鯉のぼりまでと言われていた当時

鯉の季節が終わり、空に輝く星の季節が近づいてきた

この日の新聞には小さくこんな記事が載っている
波留敏夫12日から1軍練習復帰

38年ぶりの奇跡に役者は揃ってきた…

5月10日対広島8回戦 @下関
ベイスターズ7-4カープ
勝;島田1勝1S
負;小林幹 5勝2敗2S
S;佐々木6S
観衆;23000人
試合時間;3時間43分

次回は5月12日の横浜スタジアムの巨人7回戦を振り返ります

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