背番号0山崎憲晴、地獄を見た男の0歩目  


背番号0が見た地獄

苦しみぬいた地獄でも彼は笑顔であることを忘れていない
2016年、小技だけでなく飛距離も求めて前年オフから肉体改造を行っていたが
2月5日の二軍嘉手納キャンプでの練習中に左膝を負傷
左膝内側側副じん帯断裂
全治1年の重傷、捕手までこなすユーティリティープレイヤー背番号0は
勝負の年と自身で位置づけた2016年をわずか5日でリタイアした
前年の15年シーズンわずか25試合の出場で終わっただけに
彼が直面した現実は絶望という言葉以上のものであっただろう
それからは地獄の日々であったと想像に難くない
彼はそれでも笑顔を忘れずに治療とリハビリの日々を続けてきた
山崎憲晴、背番号0
彼の2017年シーズンはまだ0歩である

プロ1日目で結果を出した0番

彼のプロ野球人生はこれ以上のない順調なスタートだった
2009年、イチローの勝ち越しタイムリーで2大会連続のWBC世界一を獲ってから1週間後
ナゴヤドームでの開幕戦、背番号0は8番サードでスタメン出場を果たす
WBCで村田が負傷したことによる急きょの出場であった
プロ1日目で開幕スタメンを果たしたドラフト3巡目ルーキーは
この試合で3安打猛打賞、新人としては史上10人目の快挙だった
しかし彼の野球人生は最高のスタート切った割には苦しいものとなった
1年目、2年目は主に代走守備固めでの起用が多く、打撃は1割台
また石川、藤田そして楽天から移籍した渡辺直人など同じ内野手との競争に勝てず
4年目にはわずか18試合の出場でシーズンを終えた

転機だった中畑監督との出会い

転機に成ったのは2013年シーズン
当時2年目を迎えた中畑監督は1軍で捕手2人体制をとっていたため
もしもの時の第3の捕手ができる人材を求めていた
前年は嶋村一輝にその役割を任せていたが
13年キャンプで中学時代にやっていた捕手ができることを首脳陣にアピールし
キャッチャーミットを持ってキャンプイン
イースタンリーグでマスクを被り、「本職じゃないの」と監督が誉めるぐらい
しっかりこなしていた
一軍のベンチでも捕手のリードを研究し
イニング間の投球練習時にはホームベース後ろで捕手役をこなしていた
「どんな形でもチームの力になって1軍にいれればいい」
インタビューでそう語る山崎のフォアザチーム精神は
15年には監督中畑から副キャプテンに指名された
13年14年お115試合に出場を果たした山崎の役割は
既に第三の捕手という“保険”から
レギュラーのユーティリティプレイヤーへと変わっていた

絶望の2016年、得たものは0ではなかった

15年シーズン、新人倉本や白崎にレギュラーを奪われ打撃も極度の不振
副キャプテンでありながら25試合の一軍出場で終わった
既に30歳を迎える彼がレギュラー奪取のために肉体改造を決意する
それが祟ったのか冒頭の怪我へと繋がった
しかし全治1年となった彼に悲壮感、絶望感はなかった
シーズン前のインタビュー記事で
「チームがCS争っていたのはモチベーションになりました。絶対CSでグランドに立つと思っていましたから」
彼が怪我をした後2
月27日付の「30歳控えの山崎憲晴、絶望の向こう」という記事で
このブログでも山崎憲晴について書いた

怪我からの復帰は
今季絶望ということになりそうな山崎憲晴に対して
「無理せず、ゆっくり治して欲しい」と言葉をかけることは
30歳を迎え長くないプロ野球人生のゴールの足音が近づく彼には
激励の言葉にも温かい言葉にもならないだろう
だからこそ、彼には無理をしてでも
今年1軍のグランドに立つつもりでリハビリをし
グランドでチームを引っ張って欲しいと願っている
10月の中旬からのポストシーズンには
彼のフォア・ザ・チームの精神が必要になるだろう

彼はこのブログで心配するレベルでなく、しっかり先を見据えてリハビリをしていた
クライマックスに立つことはできなかったが、彼は絶望の向こうをしっかり見ていた

シーズン前のライターの村瀬秀信氏とのインタビューでも彼は今年への思いをこう語っている

「僕はもう一度、守備から始めます。ゼロからじゃない。この2~3年苦しんだ経験を積み上げて、あの2013年の時と同じ気持ちでやることができれば、違った数字が残せるんじゃないかなって期待しているんです。すべてのことは無駄じゃない。僕の前向きな解釈ですけど(笑)」

地獄を見た背番号0にとって今年は0からのスタートではない
そう、彼にとってこれは初めての地獄ではなかった
実は中学時代もっと地獄を見ている
3年生時ネフローゼ症候群を発症し入院、高校入学後半年野球が出来ず
1年秋からようやく野球を再開できた
野球が出来ない地獄を高校時代に味わっている彼が
こんなことで絶望を感じているわけがなかった

今シーズンファームで打率1割台とまだ結果が出せていない山崎
それでも第3の捕手もできる、一流のユーティリティープレイヤーを
ベイスターズが必要とする時が来る

絶望を絶望と思わない背番号0の0歩目は
今年が0からのスタートじゃないと前向きに考えることだった

ファンは山崎憲晴の笑顔をハマスタで待っている

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  1. 貴殿の個々の選手の詳しさにはいつも感嘆します。
    憲晴に関しては、私は捕手もできる便利な存在だったというくらいの印象です。
    正直言って今後の生き残りは難しい状態です。打撃が向上するとは思えないし、足がある訳でもない。単に守備ならシラタキと変わらない。今、捕手も中畑時代に比べたら2軍も厚い。憲晴には申し訳ないが、トレードで新天地かもしれません。

    さて、ダミレスがクラインまでファームはびっくりですが、おまけとしか思えない2勝で
    先日の中日戦も序盤で大量点取られてもおかしくないピッチングだし、ローテでいったら
    広島戦になるので。勝負にならないからまずは1回飛ばしたのでしょう。
    代わりはエリアンで間違いなし、シリアコも適度に打っているがアウトの殆どが三振。
    それにエリアンの陽気さがチームにとってはプラス。
    後は右の代打が居ないので後藤ともう一人は日曜日にはファームで好投した水野だと思いますがまずは下園かな?
    今日の濱口はある程度リーリーフ陣を使いそうだが、明日は雨で中止かもしれないし、
    今永、井納と続けばそんなにリリーフ陣は必要ないから様子見?
    それと打順の思い切ったテコイレを期待。出塁率悪い意外性の桑原は1番不適。
    今なら1番石川、2番エリアン、6番桑原なんて言うのはどうでしょうか?

    1. コメントありがとうございます
      確かにトレードで自身の活路を開くのもひとつの方法かもしれませんね
      それでもリーダーシップをとれる内野手がいないベイスターズでは貴重な選手だと私は考えています

      クラインはちょっとノラりくらりでしたからここでファーム落とすのはひとつの方法だったかもしれません
      しかし昇格した選手私にはビックリでした、山下とは…
      エリアン、山下2人の内野手をあげる意図が見えません
      なぜ下園か後藤でないのか…このあたりを今日の試合批評でも書くつもりです

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