松坂世代最後の男、久保康友の高速クイックの諸刃とラミレスの間違った信頼感 2017年4月30日対広島 10-9○


249日ぶりの一軍マウンド久保康友

2017年4月
ベイスターズはしっかり開幕ローテション投手が試合を作ってきたと言える
昨日の今永のように序盤に試合を壊してしまった例は数試合あったが
基本的に先発投手が6回まで試合を作ったてきたと言っていいだろう
だからこそ開幕してから先発ローテが入れ替わることはなかった
しかし先週エリアンを昇格させるためにいまいちピリッとしてなかったクラインを降格させ
開幕投手石田もその数日後怪我で離脱
開幕から守ってきたローテに変更が必要となった
ルーキー水野が甲子園で1軍練習参加があったり三嶋がファームで好投をしたとか
誰がローテに入るかがファンのひとつの注目であったが
今日の先発マウンドに立ったのはベテランの久保康友だった
「松坂世代」と呼ばれる今年37歳
ベイスターズでは投手最年長となる
昨シーズンの8月24日横浜スタジアムでの阪神戦以来の一軍マウンド
249日ぶりのマウンドとなる

高速クイックが吉とでるか凶とでるか

久保康友の持ち味でありまた欠点であるというのが高速クイックと言われる
この選手独特のセットポジションからのフォームだ
0.8秒と言われる彼のクイックはその早さでランナーの盗塁を許さないだけではなく
打者のタイミングも狂わせる
2013年阪神タイガース首脳陣が
彼を守護神に起用した理由のひとつには
このクイックの早さにもある
かつてロッテ時代の同僚渡辺俊介も自身の著書の中で「あれはまねできない」と賞賛している
ベイスターズ移籍後の最初のシーズン2014年シーズン
先発再転向で12勝もの勝ち星を上げたのはこのクイックによるタイミングの緩急で
打者を打ち崩していったことにある
しかしこの高速クイックは意外にも脆い
12勝あげた翌2015年シーズンはヤクルト杉村打撃コーチが徹底的に研究
登板2試合目になる4月3日の対ヤクルト戦では
この高速クイックのタイミングに合わせたシート打撃を選手に練習させ
5回までに12安打7得点の猛攻で久保をノックアウトさせた
この杉村の高速クイック対策の影響で久保は他球団からも打たれることが多くなり
当時の指揮官中畑が「クイックというよりはあれはやる気のない手投げ」と厳しく叱責することもあった
このシーズンは結果的に8勝の勝ち星で終わった
中畑前監督が言うように彼のクイックは手投げで狙われたら非常に軽い球なので
外野まで簡単にボールが飛んでしまう
この高速クイックは使いどころによっては武器にもなるし弱点にもなる諸刃
今日もこのクイックの使い方が試合を分ける

ベテランらしく武器を使った好投

高速クイックという武器を今日の久保がどう使うかが焦点となった
まずは立ちあがり
田中に安打を許し菊池を抑えた後
打者丸の打席で、高速クイックを駆使しながら変化球を投げたがコースに決まらず
簡単に四球を出してしまった
これは高速クイックの弱点である部分といっていいだろう
一方で次の打者鈴木誠也の打席でも久保は高速クイック
1死1,2塁でクイックが必ずしも必要と思える場面ではないが
鈴木誠也は全くタイミングが合わずに三振
まだ久保と対戦経験のない若い鈴木にとっては
高速クイックのタイミングをあわせるのは苦労したのかもしれない
そこまで考えていたならベイスターズバッテリーは素晴らしいが…
その裏にロペスのタイムリーなどで2点を先制し3回にはロペスの満塁弾などで5点
序盤で7-0と大量リード
これで久保も投げやすくなったとことだろう
5回にはいつもの悪い久保がでて3点を失ったのは勿体なかったが
自身の武器であり弱点を巧く使ったクレバーなピッチングだったとは思う
それでもこれだけの援護をもらったなら6回までは投げて欲しかった

6回須田の微妙な判定に怒

6回の場面で須田を投入した
久保を代えどきが早かったかどうかは結果論でしか語れないが
昨日勝ちパターンの投手を休ませただけに今日の試合でつぎ込むことは
間違いない采配ではある
ここで須田へのスイッチは問題なかった
会澤相手に長打を許したところでエルドレッドをむかえた
私はここで須田の交代も考えた
須田への信頼がないわけではない、ただ須田はコントロールはいいのだが
球質は軽い、特に助っ人外国人にはスタンドへ持っていかれることが多い
それだけに敢えてここで山崎を投入して回跨ぎもありと思った
しかしベンチは須田続投
おそらく多くのベイスターズファンの方とは私の意見は違ったとは思うが…
ただ、須田はエルドレッド相手にしっかり勝負できていた
最後の球なんか普通の審判で有ればストライクであっただろう
今日の球審はほんとに辛かった
松山に対してもそうだったが、これでは須田が可哀想だ
結局1点を失ってしまったが、エルドレッド相手に攻め負けなかった須田は
私の考えを遥かにこえた好投だった

セットアッパー三上への不安と8回の攻撃の不満

一方で8回を開幕から任されている三上への不安は開幕前から私の中で変わらない
山崎が2度の失敗で配置転換されたのであれば三上の起用もしっかり考えなくてはいけない
もちろん試合の流れが一番変わりやすいターニングポイントである6回7回に信頼ができるリリーフを
配置することの方が采配としてはベターである
しかし8回をスムーズに終わらせることができないと試合の流れも変わってしまう
三上の配置転換とまでは言わないが、砂田なんかと併用して欲しい
そして裏の攻撃でも不満が残る
戸柱が出塁した後田中浩康送りバントで戸柱には代走を出さなかった
パットンとの相性を考えたのかもしれないが、先日の試合で高城・パットンで3人で抑えた
ここで代走を出さないなら何のために西森を昇格させたかわからない
今年から応援している石川が本塁打を打ったから良かったもののベンチワークに疑問が残った

パットンへの間違った信頼

そして9回の表ラミレス監督の間違った信頼が出た
守護神としてマウンドに送ったパットン
広島に対しては前回打たれた悪いイメージがある
それでも4点差あれば焦る必要もなかった
しかし鈴木誠也にツーランを打たれ2点差
これでパットンのメンタルが狂った、この選手のメンタルは非常に脆いように見える
その後制球は安定せずランナーを許し1死1,2塁の場面で
ラミレス監督がマウンドに行く
正直、監督がマウンドに行くのは権藤の時のように普段からそれが慣例となっているならいいが
メンタル的に弱い選手にはそれは逆に大きな負担になってしまう
さらにここで監督自らマウンドに行き「任せた」と声をかけてしまえば
その後の指揮官の交代の決断も遅れてしまう
事実、この後満塁になり押し出しを与えてからも代えることは出来なかった
広島の代打堂林がもう少し状況を見極められる選手で有れば間違いなく同点に追いつかれただろう
間違った信頼感、中畑監督にもあった「情をかける采配」
これは勝敗を大きく分けてしまう、これでは優勝を賭ける一番では苦しいだろう

ラミレス丸にとって最高の4月の船出

9回にケチはついたが今日勝ったのは大きい
筒香の不振、開幕投手の離脱、宮崎の怪我、守護神の配置転換など
不安要素が一気に出た4月ではあったが蓋を開けてみれば
今日の勝利で借金1で4月を終えた、最高の船出となった
しかしレギュラーメンバーの固執、1軍2軍の入れ替えメンバーの奇妙さなど不満も多くある
平田も簡単にファームに落としてしまった
疑問や不満は残るが、それでもまずまずの船出をしたラミレス監督の手腕は
ここで私が記事にするほど悪くはないだろう

昨日も書いたが19年前の1998年同様
28日からの広島3連戦を2勝1敗で終えた
あの年も4月の首位は広島カープだった

ベテランの踏ん張りが
今年のベイスターズを
1998年の歓喜の空気に似せてきた

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  1. 久保の高速クイックはどちらかと言ったら反対です。相手を崩す前に自らが崩れる傾向に
    あります。もはや高速クイック有名だから、時々やって、やるときはボール球でいいです。
    その久保ですが中6日空く、水野ではなく中4日での登板に心配していましたがやはりスタミナ切れたようですね。初物に弱い巨人、広島をかわすなら久保の方が適任という判断からだと思いますが勝ったから、これはとやかく言いません。

    私ががっかりした采配?いや、まずは選手への不満は6回、無死2塁で、代打乙坂、桑原が3塁にすらランナーを進められなかったことです。石川が打っても点が入らず。
    乙坂はともかく、桑原は外角の落ちる球をサードゴロとは—。これが彼への不満となります。進塁打を打てる選手が少ないのがベイの強さが見えない点です。
    采配の不満は貴殿が書いてくれた。8回戸柱への代走無しです。私なら西森を代走に出し、そのままマスクかぶらせます。本当に彼を1軍に置いた意図が不明です。出番があるとしても3番目の捕手ですからその時に組むであろう終盤のリリーフ陣と慣れる必要もあるし、作日の戸柱コンピュターは明らかに崩壊していた。
    パットン続投も運を天に任せただけの話しで、信頼とかの問題ではない次元。

    三上の8回は私も当初から????
    昨日を機会にリリーフ陣の再考が必要ですね。パットンは広島戦はクローザーはNGで、山崎の調子が戻って来ているので巨人、ヤクルトの6連戦はクローザーに戻し、三上は7回、いやその前でもいいと思います。そして砂田を一度先発に戻してもらいたい。
    右ですがファームでは尾中が145超えの良い投球しています。そして佐野がレベル違いの活躍をしています。

    1. コメントありがとうございます
      久保のクイックは私もあんまりすることには反対です
      ただ、今のスタミナが全盛期ほどない久保にとっては使い方によっては大きな武器になるとも思っています
      さて、桑原はまだ状況を見極める打撃ができるタイプではないような気がします
      これは桑原だけではなく今のベイスターズの多くの若手選手にいえることですが
      どうもフルスイングだけに特化してしまってチームバッテイングができる選手は少ないですね
      だからこそ下園や後藤のようなベテランが必要なのですが指揮官にはベテランを起用する考えはまだないようですね
      戸柱はリードも単調になってきました、パットンの時は特にそうでしたね
      捕手固定も考えていかなくてはならないのでは…と思っています
      三上にしてもパットンにしても今はイニングを決めずいい投手を順番につぎこむしかないのかもしれませんね

  2. 壮絶な試合でしたね
    パットンの起用は考えていかなくてはいけないんでは…
    5月以降の不安が残る試合でした

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