弱者ベイスターズが、強者と勘違いしては勝てない  2017年5月3日対巨人 1-4●


弱者が勝者になるために

1990年代プロ野球の主役はヤクルトスワローズだった
それまで万年Bクラスだったヤクルトだったが
元南海でプレーイングマネジャーをした経験もある野村克也が
監督に就任するとID野球をモットーに1992年にヤクルト優勝させ
翌年に日本一、95年もイチロー擁するオリックスを倒し2度目の日本一
1997年には我々ベイスターズファンが忘れることのできない37年ぶりの快進撃を止め
セリーグ制覇と日本一になった
野村克也の采配が弱者ヤクルトを勝者に3度の日本一のチームに変えたのだ
自身の著書にはそのモットーである「弱者が勝者になるために」というタイトルの本を出している
野村ヤクルトが最後に優勝した97年翌年1998年にはベイスターズが38年ぶりの優勝を果たした
しかしあれだけの戦力が整っていたベイスターズはこの年を最後に20年近く優勝はない
親会社も2度変わり最下位を何度も経験したこの18年間
弱者ベイスターズはようやく変わりつつある
それでも忘れたはいけないのがこの球団が弱者であるということだ

弱者が王者に正攻法で勝てるわけがない

昨年CS進出を果たしたと言っても借金2つのベイスターズはまだ弱者である
戦力は整いつつあるがまだまだ経験も力量も強者ではない
もしヤクルトを3度日本一に導いた野村克也が今のベイスターズを指揮したら
王者広島、強者巨人相手にあらゆる奇策を用いて勝ち星を拾いにいくだろう
しかし現指揮官ラミレス監督はベイスターズが弱者であると思っていないのか
相手チームに対して正攻法の野球をしようとしている
真正面から戦おうとする巨大戦力相手に工夫のない野球をすれば勝てるわけがない
昨日菅野相手に捨て試合覚悟の先発を起用する采配をせずに
試合でも相変わらずのファーストストライクを打ての指示では日本のエースを打てるわけがない
試合後も記者の菅野に対する作戦は何だったのかと聞かれるとしっかり答える

「なるべくファーストストライクを見逃さず、ファーストストライクでどんどん振って行くという戦略でしたけど、打てる時もあれば打てない時もある。今日は打てないときが出てしまった」

阪神の藤浪を打てなった時も中日投手陣に沈黙した時も負けるとこの言葉を繰り返す
早打ちのベイススターズ相手に調子が万全でなかった菅野も助けられただろう
弱者の戦い方をしなければ、ベイスターズは勝者になれない
今日の試合においてもそうだった

バッテリーが失敗した2回裏

今日の先発ルーキー水野はややサイド気味の変則投手
初物に弱い巨人には打ってつけの投手だ
初回を簡単に3人で抑え、2回表にはロペスに本塁打の援護をもらい
流れは水野にきていた
しかし2回だった
マギー亀井と連打で2死2,3塁となり打者小林
次が投手大竹となれば、打率1割代とはいえ無理に勝負にいくところでもない
こんなことは素人でもわかる場面であった
初球がシュート回転した高めでストライクをとると
2球目はスライダーやや真ん中よりの外でボール
この2球目を見た時甘い球だっただけに『もっと外に戸柱は構えろ』と思った
しかし3球目、全く同じ甘いところを打たれポテンヒットで2点を失った
一塁も空いていただけにストライクゾーンに投げる必要もなかった
若いバッテリーで判断できなかったのなら
ベンチはなぜそう指示しなかったのか
そもそも就任当初
「捕手は球を後ろに逸らしさえしなければリードはベンチからサインを出す」
と豪語していただけに
こういったあまりに勿体ない配球はバッテリーに対してよりベンチの責任でもある
さらに今日の水野は出来が良かったとはいえないが
1週間以上前の甲子園から1軍練習に参加していたにも関わらず
先月23日ファームで投げてから
中9日も空けてマウンドに立つこととなった水野の調整も難しかったはずだ
状態がいい時に投げられるような配慮も必要だった
だからこそ、弱者の采配として昨日菅野に対して投げさせることが得策だった

組み替えた打線の意図

今日は先発水野の一軍登録と同時に怪我で離脱していた宮崎も昇格した
しかしこの昇格にはやや違和感を覚えた
打線の核として宮崎の復帰は今のベイスターズには必要だったが
27日のファームでの巨人戦で実戦復帰してから14打数でまだ2安打しか打てていない
もう少し様子を見てからでもいいと思っていたが
ベンチに層の薄さに指揮官が痺れをきらしたのか
時期尚早には感じるが宮崎の昇格を決めてしまった
代わりに西森と山下がたいして打席に立たせてもらえないまま降格した
降格させるなら結果を残せていない乙坂の方では…と思ったが
そこも指揮官の好き嫌いか
打線では2番にエリアンを上げ
田中浩康を久々にスタメンで起用し石川をベンチに下げた
石川をベンチに下げた意図は
ラミレス監督自身昨日の5回の狭殺プレーの守備にかなりフラストレーションがたまっていたものだと思う
状態は悪くないだけに石川をベンチにする必要はない気もするが
彼には自分がレギュラーだという驕りを持ってしまえば
また元の石川に戻ってしまうだろうから
ここでベンチに置くことは悪い事ではないだろう
しかしここまで打線を組み替えても桑原のトップバッター起用には厚い信頼を置く
早打ち指示のラミレス監督にとっては早打ちの桑原こそが理想的な1番打者のようだ
指揮官の頭には弱者の戦法である粘り強い打者を1番に起用する考えはないようだ
桑原の引き続きの1番起用、宮崎の時期尚早の昇格
打線はここ2点が気になっていた

2つの不安が的中した7回表の攻撃

水野が5回に降板したもののリリーフ陣の好投で1-3のまま迎えた7回表
この日最大のチャンスを迎えた
倉本、田中浩康の連打で無死1,2塁
ここで先発大竹はマウンドを降りて山口にスイッチ
打者は8番戸柱
しっかり送りバントを決めて欲しいところだったが失敗してしまいサードアウト
判定は際どかったが、それでも確実に送って欲しかった
どうしてもこのチームは全体的に送りバントが巧く決められない
そしてアウトカウントを一つ重ねただけとなって代打宮崎
ファームでの成績がまだ充分でなかっただけに不安と書いたが
まさにその通りになってしまった
真ん中の球を捉えきれず簡単に追い込まれる
そこから3球は明らかなボール球だったが手を出しかけてしまう
何とかボール3つを稼いだがあの球をハーフスイングしかけてしまう
まだ球も良く見えていないようだ
結果やや高め真ん中の直球をスイングして三振、今後にも不安が残った
そして次の桑原も相変わらずの全力フルスイングで凡退
やはり1番としては荷が重い
試合前の2つの不安が悪い方に出てしまった7回の最大のチャンスだった

弱者の意識を持って

「tomorrow is another day」
名作『風と共に去りぬ』の中のラストシーンの名言であるが
指揮官ラミレスのお気に入りのフレーズである
『今日の負けは仕方がない、明日切り替えよう』『明日は明日の風が吹く』
前向きでいい言葉かもしれない
しかし、「tomorrow(明日)」は「today(今日)」と繋がっている
決して「another day」ではない
今日の敗戦の確かな反省がなければ明日の勝利はない
もちろんそんなことは、いち素人のブログ記事に書かれなくても
2000本安打も築きあげた指揮官にはわかっているだろう
しかし、昨日の敗戦も今日の敗戦もあまりにも無抵抗だ
解説の原にも指摘されていたが、エンドランをかけてもいい場面で何もせず
選手の入れ替えでも大したアクションは起こさずただイニングを消化していては白星は拾えない
菅野も大竹も状態は良かったが、全くチャンスがなかったわけではない
弱者の意識を持って試合を運んでいけば活路はあったはずだ

近年プロ野球はどこか奇や奇襲を嫌がる傾向がある
投手は打者にストレートで勝負するのが「真っ向勝負」で
変化球を使うと「金●ついてんのか!?」と言われる時世である
ファンサービスを出汁に今では「予告先発」をすることが当然になってしまった
前任者中畑清は予告先発導入を積極的に賛成した
しかし当時の投手コーチ、デニ―は

「予告先発は強いチームが得するだけで弱いウチには完全に不利になる」

と最後まで反対していた
先発で奇襲登板したりするのは決してファンサービスに反しているとは思わないが

奇襲や奇策、作戦上での騙し合いは決して卑怯でも何でもない
弱者が勝つためにあらゆる手を打って強者、王者に勝っていくのが野球の醍醐味のはずだ

弱者である意識を持ってラミレス采配の奇襲と反攻を期待したい
明日も負ければ5月が昨年の4月のようなことに成り兼ねない

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  1. 試合の内容前に選手の入れ替えについて、私も宮崎が1軍には以外でした。
    私も調べていたが宮崎は2軍でも貴殿のレポート通り、打っていない。
    それに比べ佐野は21打数6安打。2塁打4本、HR1本。はるかに打っている。
    それに気に入らないのが佐野をどう育成していくかが見えない。1軍で有り余る外野を守らせたり、指名打者、代打。しっかりと1塁なら1塁、或いはチーム事情を考慮すれば3塁で育てても良いが方針がみえない2軍暮らしではたまらない。
    そして今日は井納ではなく、中5日でウィーランド明らかにベンチが焦って空回り。
    中9日も空けて、好調時を逃して先発させた水野はたった1回でまた2軍。あの試合こそ
    2回小林勝負というベンチの采配ミスで負けた。その責任をルーキに押し付けるとは。
    怒り心頭状態である。
    そもそも私だったら中6日で日曜日の広島最終戦に水野、火曜日が久保、昨日が濱口。
    なんか投手起用の意図が見えない。百歩引いても水野濱口の順番も大間違い。
    最悪の連敗となってしまった。

    昨日の試合、ただ並べただけの打線ではないスタメンに唖然。石川を外したのが貴殿の言う通りなら論外だし、そうだとしても6番倉本、7番田中、8番戸柱とアンパイ打線(結果としては倉本、田中は打ったが、入れるなら田中は2番)
    そして当たりが出始めてきた小林との勝負が大間違い。ルーキにとって1、2回くを0点で抑えることが大切で確率を考えたら答えは明らか。他の先発、ローテ確定選手と同じ扱いは前日の解説桑田なら間違いなく投手心理をわかっていない采配と言うだろう。

    7回の無死1.2塁、本当に送りたかったから私ならここで代打石川。先の小林勝負といい
    あわよくばの采配が多すぎる。確実に0点に抑える、確実にランナーを送るという采配無しで勝とうというのが監督失格。そして2軍でも打っていない代打宮崎—-。
    挙句の果てに完全負けパターンで、砂田の登板。私は先発復帰を考えているが足りなくっている先発陣をどうするのか?
    更に挙句の果ては9回2死から戸柱に代打無し、代打陣をまた多く余らせHを打っても意味がない戸柱をそのまま打席とはこれでは荒波、関根、柴田もモチベーションは下がるだけ。
    かつて江本が言ったように「ベンチがアホだから負けた」の言葉がぴったり。
    関根は代走と筒香の守備固めだけの存在なのか?

    このブログダミレスは読んでいない、読めないとは思うが、コーチ陣、DeNAオーナー等の関係者の誰かは見ているだろう。少なからずも当たっている話はあるはずだ。それでも
    ベンチのアホ振り、そして焦りは増すばかり。YESマンコーチばかりではチームは勝てない。水野降格らしいが今の成績では乙坂、出番が無い柴田も不要。入れ替え選手含め、真剣にダミレスとぶつかり合って欲しい。

    1. コメントありがとうございます
      佐野の育成プランはしっかり立てないと潜在能力が高いだけにつぶしてほしくないですね
      かつて紀田彰一、七野、古木といったスラッガーを中途半端に育成し失敗した苦い経験があるだけに
      佐野に関しては大事に育てて欲しいですね、まだ若いからサードで育成するのも私はいいと思います
      代打宮崎の起用も意図はなくただ使ってみたかった感がでていてやはり采配に疑問をもちました
      関根のモチベーションはほんとに心配ですね
      水野を簡単に降格させ、乙坂、柴田を降格させないで下園、後藤は腐らせて引退待ちのような起用は納得いきませんが…
      今日は仕事だったのでこれから録画した試合を見て批評を書きます

  2. 監督のコメント聞いてると、この人何も去年から進歩してない感が出てますよね。
    早打ち指示、今日は相手投手がよったから・・・
    何かこの人について行くの疲れてきました。
    自分は単純なんで、彼の考えでいくと、相手のピッチャーが調子の悪いときしか打てないってことにも繋がるような気がしますよ。

    一昨日対菅野で、2回表、ツーアウトから2連打でバッター高城。三球三振・・・
    何かこの場面、いまの我がチームを象徴するものでした。つまり、無策、粘りがない、何も考えてない・・・
    こういう(彼には失礼ですが)技術の低い、比較的若い選手にチームの方針等が表れますよね。
    (ファンには怒られるかも知れませんが)Gの小林や、虎の梅野の方が、粘るし集中力もあります。羨ましい❗

    首脳陣の、浅く単純な 考えが変わらん限り、もっともっとやられますね。
    それに、戸柱のバント失敗や宮崎の三振といったところに 、選手の焦りも出てきています。
    チグハグさが見えれば、また数年前のように他球団には上から見下ろされます。このチームチョロいなって ・・・

    今日はどうなるんでしょうね?っていうか勝とうが負けようが、ホント、きちんと野球を分析して欲しいッス。
    トゥモロウ イズ なんちゃらだかなんだか知りませんが、勝つための追求をしていただきたい❗大事な我々の球団率いてんだから!!!!!!!!!!!!

    1. コメントありがとうございます
      確かに試合後のコメントはほんとに首をかしげるものばかりですよね
      ちぐはぐさが出ているのか、監督が出させてしまっているのかわかりませんが
      もう少しベンチが考えて野球をして欲しいとおもいます
      今日の試合これから録画をみますが、果たしてラミレス采配の真価がみれるかどうか
      またコメント下さい

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