歓喜の優勝から暗黒の20年を乗り越えて、次の20年にベイスターズに求めるもの


2011年本拠地最終戦、絶望のハマスタで見たもの

もう6年前のことになる、いやまだ6年前のことなのか
2011年10月18日横浜スタジアム
無料開放となった外野席ライトスタンドに私はいた
4歳の頃から私のパワースポットになっていたこのスタジアムで
野球を、ベイスターズを見るのは最後になるかもしれないという気持ちを抱いて
その日私はいつこのチームを好きになったのか考えていた
本当は巨人が好きだったのに父親がチケットをとれないことを理由に
横浜大洋ホエールズファンに“転向”させられた
何となく納得が言ってなかった
転向した最初の3年間はホエールズもジャイアンツも応援していた気がする
それでもマイヤやパチョレックがいた時はホエールズファンに完全になっていたし
少なくとも私が小学校2年生ホエールズ最終年は大洋“W”帽子を被って
阪神ファンの同級生に「大洋ヨエ―ルズ」とバカにされたことは覚えている
そしていつしか“横浜ベイスターズ”とお洒落に名前になり
ブ―テキを内野席で鳴らしながら席に立って応援していたら
後ろの巨人ファンに「ガキ、見えねえんだよ」と怒られて落ち込んだことも
小学校6年の時にブラッグスに外野席に手を振り返してもらったことも
98年に優勝というものを経験させてもらい
その後暗黒時代を味わいながら高校、浪人、大学とこのスタジアムに
通ってきたことは本当に大切な思い出だった
しかしこの日その思い出に終止符が打たれるかもしれなかった
この年親会社TBSは前年未遂で終わった身売りを決めていた
「横浜ベイスターズ」という名前がなくなる可能性はもちろん
横浜スタジアムからプロ野球チームがなくなる可能性も充分あった
涙を流すかもしれない…そんな思いで見つめていた
しかしその日涙を流すことはなかった

涙を流したのは1年後だった

この日中日ドラゴンズは勝つか引き分ければ優勝が決まる試合だった
既に中日球団から契約延長がないことを告げられた落合監督は
9月から首位ヤクルトを猛追し遂に逆転優勝にマジック1になっていた
そして雨も強くなってきた延長10回裏
浅尾がベイスターズをしっかり抑えて3時間30分を越えたこの試合は
引き分けに終わり中日ドラゴンズが優勝を決めた
中日が優勝したことでベイスターズの最終戦セレモニーも
この時引退を決めていた早川大輔の引退セレモニーも行われず
ライトスタンドが興ざめしたことを覚えている
20年近く応援していたチームの思い出が終わろうとしているのに
私は呆れて涙のひとつも出なかった

そしてその1年後…2012年10月8日
奇しくもその14年前ベイスターズが優勝したその日
その優勝の立役者石井琢朗が選手生活最後の試合が
このハマスタで行われた
その日も私は1年前と同じくライトスタンドにいた
しかし1年前とは違い涙で
往年の琢朗の応援歌を歌えたなかった
チーム名がなくなる可能性のあった前年より
このチームの黄金時代を知る選手がプロのユニフォームを脱ぐこと
そしてそのユニフォームがベイスターズでないこと
色んな感情が涙になった

さらに6年後ライトスタンドで見たもの

そして石井琢朗引退から5年後の今年
久々にライトスタンドに座った私はこう思った
「やっとライトスタンドの席がとれた」
6年前このスタジアムでの思い出に終止符が打たれると思ったが
今では暗黒時代の10年よりこのスタジアムに来ることが多くなった
そして6年前無料開放していたライトスタンドのチケットをとることは容易ではない
今ではライトスタンドがとれないから内野席を確保することが多い
このチームは確実に変わった、ハマスタでの試合が常に満員であることを
6年前雨の中落合監督の胴上げを見つめていた私に話しても信じてもらえるだろうか…
チームも最下位をダントツで走っていた時とは違う
今ではCSに出場し優勝争いまで後1歩2歩できるチームになった
強くなったと思う

強くなった今だからこそ…

「これではこのチームは優勝は出来ない」
「ラミレス監督の矛盾が生んでいる」
「ラミレス采配…THIS IS YOUR ERROR」
開幕から書き連ねた記事を早川大輔の引退セレモニーを見られると思って
雨の中待っていた私に見せたら何と言われるだろうか
「お前今のチームに何の不満があるのか」
「ばかやろ-、最下位以外の順位になったらそれだけで満足だろう!」
私が私に罵詈雑言を言われるだろう
間違いなく6年前夢の夢のまたと言える理想の球団になった
今年喩えここからCS出場叶わなくてもそれは
6年前に感じた絶望感に比べれば屁でもない
しかし強くなった今だからこそ
このチームが 本気で強くなりかつての弱小“ライバル”広島カープに追いつき追い越し
本当の黄金時代を築くチャンスだと思う
そしてそのためにはこのハマスタに多く訪れるファンを多少
裏切ってしまう改革も必要だと思っている

98年からの20年よりこれからの20年を見据えて

1998年
あの歓喜からの約20年
暗黒の辛酸をなめ、ようやく暗黒を抜け出したベイスターズ
しかしこれからの20年は本気の黄金時代を私は目指していいと思う
たとえそれが往年のファンである私たちが好きだった歴史を否定することになっても…
98年からの20年間
権藤をクビにし、似合わない緻密な野球をした森
やっぱ違うと変えた山下、ちょっと可能性をみいだした牛島
何となく原点回帰の大矢2次政権
やっぱ緻密な野球と尾花
やっぱ元気な野球と中畑、その中畑野球の継承で選ばれたラミレス
この20年歴史は繰り返されるように
イケイケ⇒緻密⇒イケイケ⇒緻密⇒イケイケ
そんな考えで監督の首を挿げ替えてきた
いや、この球団の歴史を紐と解けば
関根⇒近藤貞⇒古葉⇒須藤⇒近藤昭⇒大矢⇒権藤
98年前史もこの歴史の繰り返しだった
しかし私はこれからの20年
敢えてこの球団は緻密でつまらない野球を目指すべきだと思う
この球団がそれで失敗してきたことは分かっている
現代野球がそれをニーズにしていないのも分かる
何よりこのチームのファンがそれを望んでいないのも…

しかし監督がファンサービスを唱える必要もない
ファンに人気の監督を選ぶ必要もない
監督がファンを楽しませる必要もない
そういう意味では私は2011年のハマスタで絶望の私の前で胴上げされた男を
このチームの監督据えることも悪いことではないと思っていた

今時代は変わり日本ハムのように
監督が誰であろうとある程度優勝争いを出来る球団、編成、体制にすることが
チーム作りのステータスとなっている
今監督に求められるのはファンサービスが出来て球団の編成に口を出さずに
粛々と采配をする人間が求められている
監督が名采配と言われる指揮を揮うのは難しい時代になっていると思う
そういう意味では名監督はもう生まれないと思う
だからこそ、監督が誰になろうと意味はない

しかしこれからの20年を見据えた時
球団が本気で黄金時代を作る人材を
首脳陣に呼んでいかなければいけないと思う

それがラミレス監督なのかどうかはまだ私も判断できない
しかし少なくともラミレス監督が新人監督だったことを考慮すると
2015年オフ
球団が招聘した時本気で黄金時代を作るつもりがあったのかは疑問符がつく
ただ、ラミレス監督は今少なからず最低限以上の結果は残してはいる

次の20年を見据えた時
今ラミレス監督を選んだことを後悔しないチームになっていて欲しい

ただ6年前、あのライトスタンドで感じた絶望を忘れさせてくれ
次の20年を…と語ることが出来る今のDeNA球団に感謝の気持ちは忘れない

ここまで読んでいただきありがとうございます
最後に応援クリックお願いします! (※ブログ村に移動します)
にほんブログ村 野球ブログ 横浜DeNAベイスターズへ

記事更新時に通知を受け取ることが出来ます。

関連記事

  1. 非常に熟考したことがわかる記事でした。
    一言で緻密野球といっても、いかにチームの体質を変えることが難しいことか。
    選手からの信頼を勝ち得て監督の描くスタイルを確立するためには数年は要すると。
    それでもこれからの20年のためにはと提言されたことに胸が熱くなります。

    ただ今の球界で玄人好みの緻密な野球が喜ばれるとは思えません。
    むしろ大谷翔平のような漫画から出てきたヒーローが投打に活躍するほうが
    多くのライトファンを喜ばせることになり興行的にも成功することになります。
    20年先に親会社も変わっているかもしれないし、そもそも野球人気がどうなっているかもわかりません。
    とらたろう様の言うように私も球団が本当に優勝をしたいのか甚だ疑問です。
    それに選手側の意識としても、チームの勝利は然ることながら、
    個人成績もオフの契約更改に直結していますから管理野球自体が嫌われる空気がありますね。

    もう少し煮詰めて、この件をまた話します。

    1. コメントありがとうございます
      昨日返信にも書きましたが東北ベイ党さんのコメントを見た後にこの記事を書いたので
      ご意見も参考にさせてもらいながら書きました
      1度タイミングがあって優勝するだけのチーム作りではなくやはり今後20年を見据えたチーム作りを見たいです
      そして東北ベイ党さんの仰るように20年後のプロ野球を考えた時
      90年代までに我々が見てきた監督の采配うんぬんで試合が決まる野球でなく
      大味な派手な野球が当たり前の時代になっている可能性は高いでしょう
      と、いうより既にそれが主流になりつつあります
      だからこそ、今20年先のベイスターズを考えていくべきなんでしょうね
      そしてメジャーに行くより横浜で野球をやった方がいいと思える球団作りをしていかなくてはならないでしょう
      ただ、変わらず20年後も私たちはこのチームを応援しているんでしょうね…

  2. 私は40年来、誰が何を言おうとベイスターズ一筋で応援しています。
    優勝以降の暗黒時代は、当日でさえもチケットは簡単に手に入る。
    スタンドは人は疎らで、いつもバックネット裏に席を移動して観ていたものです。

    今回の貴殿の下記コメント
    監督が誰であろうとある程度優勝争いを出来る球団、編成、体制にすることが チーム作りのステータスとなっている。
    ⇒これは必要なことです。

    今監督に求められるのはファンサービスが出来て球団の編成に口を出さずに粛々と采配をする人間が求められている。
    ⇒こんなオーーナ、GM、チームでは強くなりません。強くなっても1時代。本当のファンは監督のファンサービスを観にハマスタに行くのではなく、勝利を信じ観に行ってます。

    監督が名采配と言われる指揮を揮うのは難しい時代になっていると思う。 そういう意味では名監督はもう生まれないと思う。 だからこそ、監督が誰になろうと意味はない
    ⇒真っ向反対しますよ(笑)
    先ずはしっかりと監督とオーナー、GM、首脳陣が1枚岩になって体制をつくることが大切ですが
    野球こそ采配で大きく変わる、スポーツ。監督が好き嫌いなく、その選手の適材適所を把握し(これは性格含めて)起用する。そして監督オンリーのデータでなく、裏方スコアラー含めた情報、ファームとの状況交換もやる。それを補佐、進言する参謀が居て、監督、コーチ、そして選手が十分に意見交換して望めば、毛利元就の「三本の矢」ではないがチーム力は100以上となります。
    それを一番引き出せるのが監督です。今、ダミレスはGM,オーナー、レギュラー扱いされた選手からは
    信頼得ているかもしれませんが、コーチとはもしかしたら「四面楚歌」他の選手は不満多いと思います。名監督はその試合の采配だけで生まれるものではないが私の意見。
    昨日のべイタリアンさんの下記コメント


    他球団を羨んでもしょうがありませんが、昨日のヒーロー福留を休ませるなんざぁー虎の層の厚いこと。で、出てくる選手が文字通り、虎視眈々とレギュラーを狙っており、正にeye of the tiger でプレーしてます。

    先日、ある解説者がダミレスと金本の違いは正反対という話をしていました。彼はどちらが言いという
    はっきりとした結論は言いませんでしたが話は下記です。
    ダミレスは、信じた選手は何があっても外すことなく、使い続け復活させている。
    金本は、福留などのベテランが最高のパファーマンスを出せるように、週に1回は苦しくも先発からは外し、中谷、大山などに平等にチャンスを与え、チーム全体の底力をあげている。
    さて、貴殿が言うこれからの20年も輝くチームつくりはどちらの監督の考えだと思いますか?

    1. コメントありがとうございます
      40年来このチームのファンを続けることは相当な精神力が必要だったと思います(笑)
      冗談はさておきその40年の中でも98年からの約20年間は一番このチームの今を将来を不安に思った時期だとお察します
      さてコメントと考察ありがとうございます
      名監督が生まれない現代野球というより、名監督名采配をしないよう野球が変わってしまっている危機感を私は抱いています
      自由奔放に選手に打たせ投げさせ、選手起用も選手を信じるといい我慢、サインを送らない
      そしてそういうチームが優勝するとそれを持て囃すメディア…何となくそれが今の野球のステータスになってしまっている気がします
      私も気持ちも考えもFOXさんと同じで
      「野球こそ采配で大きく変わる、スポーツ。監督が好き嫌いなく、その選手の適材適所を把握し(これは性格含めて)起用する。そして監督オンリーのデータでなく、裏方スコアラー含めた情報、ファームとの状況交換もやる。それを補佐、進言する参謀が居て、監督、コーチ、そして選手が十分に意見交換して望めば、毛利元就の「三本の矢」ではないがチーム力は100以上となります。それを一番引き出せるのが監督です」
      まさにこの意見です 
      だからこそ、これからの20年本当の意味で緻密で戦略を立てて試合を作る采配が出来、選手を本当の意味で育成できる人物を監督据えるべきでしょう
      そういう意味で私はこの球団が新人監督に舵を任せていることに違和感を覚えています
      この20年本当の意味で重要になります

  3. 個人的に落合は嫌いなので、反対です(笑)
    緻密な野球と一口にはいいますが、どの程度迄というところですよね。
    長所を伸ばし、短所を補う。
    短所を補うあまり長所を潰してしまうと元もこもないですよね。
    かつてもそうだったのではないでしょうか?
    球団が本当に優勝をしたいのかが、甚だ疑問です。

    1. コメントありがとうございます
      実は私も鈴木尚典様を潰した最大の犯人ともいえる落合に対しては嫌悪感しか持っていません
      ただ、そういう人物だからこそ劇薬だからこそ試してみる価値はあったかなと少し思っています
      さて、この球団が本気で優勝を狙うなら今後20年どう考えているのか
      それはこれからも厳しい目で見続けていかなくてはならないと思います

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。