10年20年たっても変わらない気持ち、球春開幕前夜に思い出す夢


10年前、宜野湾

その日は雨だった
宜野湾の練習場も午前中は練習オフ
お目当ての選手も見れず終いだった
しかし午後から天候が良くなり練習する予定と聞く
少しずつ選手がホテルから出てくる
ホテルからグランドまでの道
ここがファンが選手と触れあう場所だ
村田修一、吉村ユウキ…
有名な選手がゆっくり出てくる
声をかけるのも躊躇われるが何とか声をかけ
ファンは握手やらサインを求めている
私のお目当ての選手は1人だけだった
だからその選手が来るまでは
絶対にこの場を離れるわけには行かなかった
10年前の2008年初春
大学の卒業旅行を野球好きの友人と沖縄に決めた
私以外の1人は同じベイスターズファン、もう1人はヤクルトファン
3人で来た旅行の目的はプロ野球沖縄キャンプ巡り
宜野湾以外にも行かなければいけない
それでも私はお目当ての選手にサインを貰うまではずっと粘るつもりだった
次第に雨が強くなり、また選手が出てこなくなる
他のファンも「これじゃあ、中止だな練習」みな車に戻って行く
私の連れ2人も「この雨だときついな、傘獲り行くよ」
私は彼らに自分の傘を持ってきてもらえるよう頼み
その場を離れなかった
わずか数分でもこの場を離れている間に
その選手が行ってしまうのではないかと…
雨が強い中私は濡れながらひたすら待った
その場にファンはもう私1人しか居なかった
すると向こうから選手が見えた
それは間違いなくあの選手だった

背番号7、51への思い

彼のファンになったのは94年
東京ドームでの一発だった
自身が引退セレモニーでプロで一番思い出に残っているというホームラン
巨人槇原から打ったグランドスラム
これが彼のプロ初本塁打ともなる
家族旅行で行った先のテレビでそれを見た小学4年生は
彼のファンになった
芸術的な一打、練習後のストイックな姿勢
どれも尊敬できるものだった
98年にはプロコレクションユニフォームを親に買ってもらい
それは未だに私の大事な大事な宝物である
首位打者を2年連続獲得し
ヤクルト野村克也に「天才」とまで言わした
97年は背番号51をつけ、名字も鈴木だったため
「セリーグのイチロー」とも呼ばれた
その後背番号7をつけ
チームの中心選手に成る
打撃が天才であれば肩の悪さは御愛嬌だ

彼へのクビで本気でファンを辞めようと

私は暗黒時代も彼の打撃だけを見に球場に行った
どんなに大差で負けていようと彼の打席を見ることが出来れば満足だった
負けたことより彼を起用しなかったことに野次を飛ばした
散々このブログの記事で選手や監督を批判的に書いてる癖に
当時ネットで彼を「タコさん」と蔑称で呼んでいるファンを見ると
「てめえは一生野球を語るな」と言ってやりたかった
だからこそ、この選手に戦力外通告をした2008年10月
私は本気でこの球団のファンを辞めようとした
「ここまでこの球団は腐ったか、もう俺もこのチームを応援できない」
ここまで強くおもったのは彼を応援している以上に
戦力外を受ける8カ月前に彼と少しでも会話が出来たからだ

贔屓選手との夢の5分間

雨が強くなる中
ホテルからグランドまでの道を待っていた私に
その選手から声をかけてくれた
「寒い中ありがとう」
私はすぐに握手とサインをしてもらった
そして写真までとってもらった
緊張して携帯のカメラの使い方が分からず
その選手に「お前の携帯だろ、それ」と突っ込まれてしまった
その後傘をさしてその選手とグランド近くまで同行させてもらった
わずか5分くらいの出来ごとではあるが
私の中では3時間くらい長く感じた
そんな夢の時間を過ごせた8カ月後
ベイスターズはこの鈴木尚典に非常な戦力外通告をした
そして彼は「横浜が好きだから横浜で終わりたい」とコメントを残し
引退という道を選んだ
もし、私があの時沖縄に行かず
あの雨の中、1人で待ってなければ
一生サインも握手もしてもらえなかったのかもしれない
今も部屋の一番高い処に彼のサインを飾っている

10年20年たっても変わらない気持ち

長くなってしまったが
毎年プロ野球のキャンプが近づくとこの時の
鈴木尚典選手との夢の5分を思い出してしまう
自分も偉そうなことを記事にしていても
純粋なプロ野球ファンなのだと思う
あの尚典様にサインを頂いてからもう10年がたつ
鈴木尚典ほどファンになった選手はいまだにいない
長田も高校の先輩だから必死に応援していたが
尚典に感じたそれとはまたベクトルが違う
尚典引退後、一度はこのチームのファンを辞めようとした
しかし彼が引退試合で打ったライトスタンドの本塁打を見て
まだこのチームのファンでいようと強く思った
彼が愛したこのチームをずっと応援していようと…

彼が特大のホームランを打った引退試合も
私がサインをもらった時と同じように大粒の雨が降っていた

私と同じように贔屓選手を近くで見たりサインをもらったり
そんなことがファンにとっては忘れられない大きな思い出に成り
そしてその選手を応援していく

10年20年変わらないものがある

私は今日10年ぶりに
この沖縄の地に来た
変わらない思いを抱いて

と言うわけで宜野湾キャンプ視察に行ってきます…
直近2つの記事のコメント返信は帰って来てからしますネ
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  1. 私も鈴木尚典の大ファンでした。
    大学生の時は、応援歌を着メロにしてました。

    生で試合を見たのは引退試合だけだった気がしますが、あのホームランとその場で何度も鈴木尚典の応援歌を歌ったのは忘れられません。

    プロ初ホームランも忘れられません。
    序盤だったが、ランナー満塁の場面。ここで鈴木尚典出てくれないかなあと思っていました。
    代打で出てきて、見事に満塁ホームラン。そして、その試合は勝ちました。
    あの場面で代打を出された有働には本当に申し訳ないが、これから世に旅立とうとしている鈴木尚典を代打に出したのはあっぱれでした。
    そして、ピッチャー心理しか述べられない江川の解説を牛耳ってくれて、胸がすかっとしました。
    その後の活躍は言うまでもないですね。
    鈴木尚典がいなければ、絶対に98年は優勝できなかったと思います。

    個人的には鈴木尚典の引退は残念でしたが、仕方なかった気もします。
    でも、あれだけチームに貢献したのだから、自分の意志で引退してほしかったです。

    筒香は日本を代表するバッターにはなっていますが、まだ鈴木尚典は超えていないと思っています。
    筒香が名実ともに横浜の歴代最強の左打者となるためにも、絶対に今年は優勝してほしいです。

    1. コメントありがとうございました
      尚典の応援歌を着メロにしていたんですか?いいですね
      やはり初ホームランは私も残っていますね、あの場面で尚典を出したという意味では近藤監督にも先見の明があったんですね
      筒香もプロ入り直後は育成コーチの尚典の影響もあったのか打撃フォームが現役時代の51番と瓜二つだったこともありましたね
      今はその頃とは違いますが、また尚典が指導者として帰ってくるのを切に願っています

  2. 追伸
    鈴木尚典のホームランで一番記憶にあるのは、1998の9月末のヤクルト川崎憲次郎から9回に打った弾丸ライナーの3ラン!
    風呂に入ってい、防滴ラジオを持ち込んで奇声を上げて歓喜した!優勝が見えた一打だった!

    1. コメントありがとうございました
      昨日の夜帰ってきました
      宜野湾と嘉手納を見てきました
      バント練習は1,2軍共にかなりやっていた印象ですが技術を教えられる人がうたのかというのは確かに感じました
      2軍ではメイングランドとは別の場所でバントメニューが組まれていましたがコーチはその練習場面を見ておらず
      果たしてこの練習に意味があるのかと…
      鈴木尚典の神宮での川崎からの本塁打は覚えています
      チームが少し調子を落としていただけにあの一発で流れが変わりましたね

  3. 沖縄とは凄い。キャンプの初めだとまだ実践練習がみれないかもしれませんが
    報告お待ちしています。きちんとバント練習や走塁練習をやっているか見てきてください。先日の話ではないが、気合だけで盗塁、バンドは増えません。
    千本ノックと同じく千本バント、スライデイングやるのでしょうか?
    それも教える技術ある人が—-。
    因みに私はキャンプはみたことがありません。

  4. 素晴らしい思い出ですね。
    贔屓選手が、チームに非情な扱いを受けるとファン心理としてはチームを嫌いになってしまう感情はよく分かります。
    読売なんかその典型で、いつまでも繰り返してますもんね。
    鈴木尚典といえば、昔の職場の同僚が読売ファンで勝ったと思って帰ったら凄い歓声が聞こえて戻ったら
    鈴木尚典のサヨナラスリーランだったとこぼしていたのをよく覚えています。
    また、子供がベイスターズのジュニアスクールに体験で行った時お見かけしました。
    軽くホームランを飛ばしている姿を見せて子供達から、驚嘆の声が響いていたのを私も一流選手は引退しても
    凄いな〜と拝見しておりました。
    少し打撃指導もしてもらって、集合写真も撮れていい機会でした。
    本来ならば、打撃コーチ等しているべき人がなんでジュニアスクールの監督なのかと当時から思っていましたが、本人の希望なのかよく分かりませんがベイスターズ一筋で目立たずも活躍されている姿は、やっぱり野球が好きなんだな〜と思わせます。
    今年から子供がジュニアスクールに通うというので、また拝見する機会があると思いますが少しでもお世話になれるとありがたいな〜と思っている今日このごろです。
    キャンプいいですね!!!
    生リポート期待しています!
    私は、新人合同自主トレに先週行ってきましたけど練習は筋トレ中心だったのでブルペン投球等なく残念。
    荒波、阪口、櫻井各選手のサインをもらいミーハーおじさんになった次第でした。
    高卒新人は初々しくて爽やか好青年でした。
    荒波選手も丁寧にみんなにサインしてましたよ。
    キャンプインですね!
    全ての選手を応援します。

    1. コメントありがとうございました
      沖縄より帰ってまいりました
      キャンプでの出来事を記事にしていきたいと思います
      尚典はジュニアスクールの講師をやって
      子供たちに教えることはプロの選手を教えるより難しいけどやりがいがあると話していました
      野球の「や」の字をまだ知らない世代に興味を持ってもらえるようにアプローチをすることの楽しさや難しさを知ったと
      以前何かのインタビューで見ましたがその経験を活かせる現場の指導者に早く帰ってきて欲しいと私は思っています
      私も今回キャンプでサインをもらってミーハー気分を出してきました笑

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