ハマスタに客を呼んだのは中畑ではない!! 中畑野球とDeNA4年間の通信簿


今回から全4回にかけて
2012年から2015年のシーズンを戦いぬいた
中畑清監督が率いた横浜DeNAベイスターズを
快星会的な解釈で勝手に評価を書いていこうと思います
例の如く、「です」「ます」調は封印して書きます

題して「中畑清とDeNA4年間の通信簿」

第1回;ハマスタに客を呼んだのは中畑清か球団か

第2回;高田GMは無能だったのか有能だったのか

第3回;中畑采配はなぜ、上位に行けなかったのか

第4回;DeNAに未来はあるのか

比較的賛否両論わかれる中畑清と高田GMにポイントを絞って考察していきたいと思います
それでは例の如く長いです

第1回;ハマスタに客を呼んだのは中畑清か球団か

今月3日の横浜スタジアム
横浜DeNAベイスターズ初代監督中畑清が監督をこの日で辞任した
多くのファンから惜しまれる声が響き

「きよし~」と涙ながらに最後の声援を送るファンもいた
今年ベイスターズは実数発表を行うようになった05年以来
はじめてホームゲームの観客動員が180万人を超えた
優勝した98年がドンブリ勘定全盛期のことを考えれば
ホエールズ時代ベイスターズ時代通じて1番観客がハマスタにきた年ということになるだろう

 

▼4年間で70万人も増えたファン

振り返ってみれば
TBSベイスターズ最終年となった2011年

1試合観客平均は15308人
ホームゲーム観客動員の合計は1,102,192人

この年のハマスタ最終戦外野スタンドが無料開放され

対戦相手の中日ドラゴンズはこの日引き分け以上なら優勝決定

さらに横浜は身売り先が決まっていないために
もしかしたらベイスターズをハマスタで見ることができる最後の試合
ネガティブファクターではあるが
ファンがハマスタに集まるための要因がいくつもあったこの試合でさえ

27,518人を集めるのがやっとだった
そんな球団がわずか4年で1試合平均25,546人

しかも球団の順位はこの4年間
4位以上になったシーズンは1度もない
何がここまでファンをハマスタに向かわせたのか
この4年間を観客動員という点に絞って振り返ってみたいと思う

 

▼DeNA元年は、尾花ベイスターズよりファンは来なかった

ここまで観客動員が増えた要因をメディアを初め
球団自身もそしてファンも中畑清の人気だと謳う

確かに、今年の最終戦
たかだか最下位の監督を送るにしては
異常とも思える声援と拍手が送られた
最下位いや最高が5位でしかない
監督の退団にここまで多くのファンが惜しまぬ拍手を送ったのは
プロ野球史上始まって以来の珍事だろう

2年前に退団した中日ドラゴンズの高木守道が最終戦セレモニーで

ファンから野次や罵倒を浴びた時とはあまりにも対照的だ

ちなみにこの年の中日ドラゴンズは

ベイスターズが2007年以来なったことのない4位だった

それでもブーイングの中送られた

では、多くのファンが言うように

中畑清の人気が果たしてここまでのファンを集めたのか

中畑人気がどの程度のものだったかを測る一つの指標として

他の外的要因が作用しづらく、生まれ変わったばかりの中畑清1年目のシーズンを振り返ってみよう

2012年中畑清1年目のシーズン
前年オフ工藤監督決定的の報道が一転中畑清監督就任が決まり
就任会見が行われた

以前敢えて中畑続投を賛成の立場で語ろうでも述べたが

この記者会見まで中畑清の監督就任に賛成だったベイスターズファンは少なかったはずだ

巨人戦の日テレ解説では

「今のは気合いで打ったでしょうね」

「バットに気持ちが乗り移った一打ですよ」など

理論的解説を

あまりしない熱血漢のお調子者でキャラクター重視の人間
そんな彼に
監督の資質を感じたファンは少なかったはずだ
確かにアテネ五輪で監督代行として銅メダルを獲得した監督経験はあるといっても
あまりにも読売色が強い、そして参議員選挙にも負けたことで政治色も強い人物に
生粋のベイスターズファンは抵抗があった

ところが、記者会見で一人テンション高く

「熱いぜ、DeNA!ダメか?」

と滑っても一人で喋くりまくる中畑のペースに
いつの間にかファンは惹きつけられていく
それは、前年まで指揮をとっていた尾花とは対照的だったからだろう
さらに就任してからキャンプ、オープン戦と連日新聞の一面には中畑清
テレビでも大々的に中畑DeNA特集

あの優勝以来
こんなにメディアがベイスターズを後押ししてくれたことはなかったはずだ
しかしシーズンがはじまってみれば通常運転
成績は振るわず、最下位
今年と同じ最下位だった
では、観客動員はどの程度のものだったのだろう
観客動員は1,165,933人
前年の1,102,192人から約6万人増える。微増

これも中畑効果だとメディアは言った

だが、この観客動員は
実は暗い、元気がない、つまらないと言われた
2年前の
尾花ベイスターズ元年の1,209,618人より少ない
また2012年は試合日程的にも
GWや夏休み週末といった観客が多く集まる日のホームゲームが多く
もっと観客が増えてもおかしくなかった
この結果がだけを見れば
1年目あれだけ騒がれた割に
観客動員の面では中畑効果があったとは言えない

 

▼限定的な効果しかなかった?中畑人気

では、中畑清は尾花より人気面での効果はないのか…
そんな暴論言うつもりはない
むしろ、1年目は
毎年来ているファンが減らなかったという意味での効果は中畑清にあったと思う
つまり
尾花ベイスターズの2年目の散々な野球
弱くて暗くてつまない野球
(もちろん、尾花監督に全く支援しなかった球団の姿勢がそうさせてしまったわけだが)

こういった野球を見せられたファンは
もし監督が尾花のままであれば
毎年来たファンも球場から遠ざかっただろう
中畑清の底抜けの明るさと
メディアの露出で
何とか例年来ているファンをハマスタに留めておくことができた
とも考えることができる

しかし、所詮はその程度の効果
だいたい、中畑監督になったということより
新球団横浜DeNAになったということも影響しているわけであるし
この1年目を見る限り中畑清効果は限定的なものであったと言わざるを得ない

 

▼球団の企画と営業の効果

では、ファンを多く集めたものは中畑清でなく球団だったのか
DeNAが球団譲渡を正式に承認されたのが11年12月
それから開幕まで3カ月ちょいと限られた準備期間
それでも1年目のDeNAは負けたら全額返金チケットなど
メディアに取り上げてもらえるよう
ありとあらゆる企画を発表する
また球団は独自に
横浜市民を中心に口頭のアンケートをとり
そのマーケティングの結果として
多くの横浜市民が
球場にはいかないが潜在的にベイスターズファン
であるという調査結果を得る
そう、呼べば来るファンが横浜や神奈川には居たのだ
それならば横浜市民をいかにハマスタに呼ぶかを考える
徹底的なマーケティングで
20代~40代のサラリーマンが居酒屋代わりに
球場に来ていることに着目
サラリーマンが楽しめるイベントを数多く考え
居酒屋ナイターを企画
球場外のベイビアガーデン初め
仕事帰りに楽しめるコンテンツを数多く発信する
また本当の野球ファンを楽しませることも忘れない
オフに『ダグアウトの向こう』という
ベンチの裏側を撮影したドキュメントDVDを発売

普段は見られないまさにダグアウトの向こうをファンに公開する
これもプロ野球史上初という試みでメディアにも取り上げられる

また2年目
DeNAベイスターズ最大の名物企画となるチケットがプレミアム化するきっかけを作る
前年より始まった横浜スターナイト
2012年は試合後に光の演出があっただけで
特に話題となった企画ではなかったが
この年は球団初の試みとして
来場者全員に特別ユニフォームを配布する企画に生まれ変わり3連戦連日超満員

最終日となった8月4日には
ハマスタ史上最高記録となる観客動員30,309人を集める
他にも柳沢慎吾をゲストに呼んだ勝祭など多くのイベントを企画
徐々に潜在的ファンがハマスタに呼ばれ、顔を出し始めた
2013年は前年を大幅に超えた1,425,728のファンがホームゲームに足を運んだ

 

▼女子ファンも増え、ファン層も拡大

カープ女子というワードが世間を席巻した2014年には
球団は
ベイスターズファンの女子も増やそうと
荷物が置ける女子シートの発売や
ショコラガーデン企画など
女子ファンがハマスタに来たくなるようなさまざな企画を生む

優勝した98年ベイスターズの女子ファンなんか

佐藤藍子

しか居なかったのに…(嘘です)

 

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しかもこのショコラガーデン企画はDeNAの女子社員の発案で企画から実施まで行った
まさに女子の女子による女子のための企画だった
2014年シーズンはついに1試合平均2万人超
もう呼ばれなくてもファンはハマスタに足を運ぶ
また今年は開幕のヘルメット配布や交流戦でのTシャツ配布
女子ユニフォーム配布
そして昨年より不定期に行われていた勝利した試合後の
VICTORY CELEBRATIONを夏休みのハマスタのカードで勝てば毎回実施し
花火と光の演出で試合後もファンを楽しませる
TBSやマルハ時代には考えられなかった企画が次々にこの4年で生まれた
今や呼ばれなくても来る180万人の観客
球団の営業努力の賜物と言える

 

▼球団が呼んだファンをリピータにした中畑清の努力

では、中畑効果は全くなかったのか
そんなことはもちろん言うつもりはない
1年目は微増だった観客がこれだけ増えたのは
リピーター客が増えたからだ
そう呼んだファンを離さない努力が必要になる
それはただ単に花火を見られるかとか
ユニフォームを無料で配るからとか
そんなことだけでは増えない
もちろん、球団のファンクラブの特典チケットの効果もあるが
何より
正にメインステージとなる野球の試合
そう、中畑清が演出する野球
それがリピーター客を呼ぶ
中畑野球がおもしろいのだ
中畑清自身が
この4年のベストゲームにあげた
2013年の5月10日の巨人戦を初め
大逆転劇の多さは
来たファンにもう一度来させるきっかけとなっただろ
この4年間確かに近年稀にみるエキサイティングの試合が多かった気がする

 

▼中畑清の独自のファンサービスの効果

また中畑清が
この4年間ほぼ一度も欠かさず試合後の会見に応じたのも
ファンとしては好感がもてた
マスコミも落合に比べれば
何でも話す中畑に好感を持ち記事も書きやすかっただろう
記者が好感を持てばベイスターズの記事は増える
ベイスターズの記事が増えればファンは増える
嬉しい好循環だ

また、采配面では私を初め多くのファンから批判された中畑
そんな采配に一言申したい素人評論家にとっては
地味に大きなコンテンツとなったのが
DeNAが運営するモバゲー内でデイリースポーツが提供した
中畑語録というコンテンツ
試合前の中畑の発言やテレビ局での会見
また試合後のミーティングの囲み取材などの一答一問が掲載され

その日の中畑采配が何を意図したものか
明日以降の選手の昇格降格などが
スポーツ新聞などで載せないようなくだらない発言含め
文字に起こされ提供される
我々のようなタイプのファンはここでの中畑の発言を見て
あーでもないこーでもないと言える
これも中畑清だから生まれたもので
「尾花語録」というコンテンツはできないだろう

 

▼中畑清を監督に選んだという球団の“企画”が生んだ180万人

では、これだけ多くのファンを集めたのは
球団の営業努力なのか中畑清なのか
この答えの参考には
私のようなも文句を言いながらも
ナンダカンダ毎年球場に来るものより
今年から球場にきたファンで参考にした方がいいかもしれない
私の高校の友人でそう言った人物がいる
その友人は2003年頃まで
私と何回かハマスタに良く行ったのだが
2004年から10年以上ハマスタは訪れていなかった
それが今年だけで4試合もハマスタで観戦したという
言わば球団の戦力である
呼ばれて戻ってきたファンの典型と言えよう
彼が今年初めてハマスタに来た時に一番に思ったのが
10年前より
球場が綺麗になったという事だったようだ
DeNAは球団譲渡からまもなく
ハマスタを徐々にリフォーム
10年前なら女性も使いづらかったお手洗いを
ちょっとしたホテル程度のレベルまで改修

また、特に面白みのなかった内野コンコースも綺麗にし
コンコースの壁を見れば球団の歴史が一目でわかる
そして新シート、オーロラビジョンなど多くのものが綺麗になった
また、球団は2012年にセルテからオフィシャルショップをハマスタに移転
そして今年からは+Bという新たなショップもオープンした

またその彼は球場の演出の変化にも驚いたという
試合終了時のVICTORY CELEBRATION初め
もう一度来たいという演出が数多くあった
ただ、試合を見て帰っていた10年前とは雲泥の差だろう
しかし、ハマスタの綺麗さや試合後のイベントで
彼は4試合も来たわけではない
彼は今年観戦した4試合全て勝利している
そして最初に観戦したのが5月のハマスタ11連勝となる
井手がサヨナラタイムリーを決めた試合だった
序盤に5点差をつけられても逆転サヨナラをした試合
こんな試合を見せられば
潜在的なベイスターズファンである人間はまた来たくなるだろう
そして彼は
2度目の観戦となった8月1日の広島戦で
初めてレプリカユニフォームを買い
背番号3のユニフォームに袖を通したその試合と9月5日の巨人戦、18日の阪神戦を観戦
その全てが
彼が買ったレプリカユニフォームの梶谷がヒーローとなる
3試合共9回まで勝敗がわからない手に汗握る試合だった
こういった試合を演出したのも
彼が着たレプリカユニフォームの梶谷を育成したのも
中畑清の手腕とも言えるだろう

こう考えると客をハマスタに呼んだのは
球団か中畑清どっちかという話自体
意味をなさないものになりそうだ

むしろ球団のアイデアで最大のヒットと呼べるのが
中畑清を監督にしたことなのかもしれない
私自身これを書くまで
あまり中畑清の人気で
ファンがハマスタに来たという論調は好きではなかったので
ある程度そこに懐疑的にこの記事を書いてみたが
書いてるうちに
球団と中畑清が混ざった化学反応がなければ
180万人もあの球場には来ないだろう
と結論づけたい
ハマスタのタッパーが今29000人弱であることを考えれば
おそらく中畑清が辞めた来年以降

これ以上の多くのファンは望めないかもしれない
しかし私は

「キヨシ~カムバック!!」

「中畑監督は史上最高の監督だった」

と賞賛は絶対にできない
それは4年で2度も最下位になった指揮官である疑いのない事実があるのだから
今年もそうだが何度も言うようにチームが勝てば
ここの土地の人間は来る
高校野球の決勝で8時前に満員になるほど集まるのだから
では、チームを強くする編成の責任者であった高田GMは
この4年間有能だったのか無能だったのか

次回はそのあたりを考えたい

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