4年で最下位に戻った中畑采配の失敗 中畑野球とDeNA4年間の通信簿


この記事は中畑野球とDeNA4年間の通信簿

第3回「中畑采配はなぜ、上位に行けなかったのか」

2015年9月30日

中畑清は高田GMや南場オーナーと話し合いの末
低迷の責任をとり辞意を申し入れた

球団は飽くまで

続投が基本方針だっただけに

中畑本人からの辞任は青天の霹靂だったようだ

 

この4年間1度もCSどころか4位にすらなれなかったDeNA

今回はその最大の原因ともいえる、4年の中畑采配を考察していく

▼結局4年で最下位に戻った中畑野球

2012年の開幕戦前のミーティング中畑清は選手の前でこう語っている
「CS行こうよ。絶対行けるぞ、俺達変わっていければ」

CSに行けるように変わる…

 結果は、中畑の力強い言葉とは裏腹に、ファンの予想通り1年目は最下位に終わった

しかし2年目3年目と最下位は脱出し
CSも9月までは可能性を残せるだけの戦いができるようになった

そして集大成の4年目
前半戦を首位で終え、CS出場は確実なものにも思われた

しかし、夏場に大きく崩れ終わってみれば最下位だった

そう、中畑の言葉を逆説的に借りれば
この4年間で彼らは変わらなかった
だから最下位に終わった

ただ、変わったのは、この4年間でファンは多く球場に来た。
一番負けたのに多くのファンが来た

そう、それはベイスターズが

12球団で一番ファンの期待を裏切ったチームとも言える

▼評価しようのない1年目の中畑野球

中畑がこの球団を指揮することになって最初に感じたのは
-ピッチャーが足りない、リードオフマンがいない…という以前の問題として、元気がない、欲がない…とないない尽くしでとても戦う集団にはなっていなかった

(諦めるな…中畑清)

それは見ているファンが1番わかっていた

その2年前の2010年村田ある選手が監督室で試合中寝ていた話や

練習中ハマスタで日光浴する球団職員

ミーティング中にふざける選手がたくさんいたことなど

 そんな恥ずかしい球団を応援していることはわかっていた

そんな球団を現場で指揮する以上

中畑清が1年目 采配以前のことに気を使わなくてはならいのは気の毒なぐらいわかっていた

正直就任1年目の中畑采配をあれこれ言うつもりはない

戦力面も含めて戦う集団ではなかった

ただ、2年目のシーズンある程度戦力は整っていた

他チームと比べても優勝は無理でもCS争いはできる戦力になっていた

 そしてそれは3年目、4年目と確実に上積みされていった

 そう戦力だけなら勝負できたはずだ

 後は中畑清の采配、いや中畑体制の采配がどう機能させるかだった…

中畑野球においてファンが一番納得いかず

試合後に不満を溜めたのが継投ミスだった

これはシーズンを左右する大事な場面で継投での逆転負けが目立った

もちろん、継投など結果論だ

それでもこの4年間あまりにも大事な試合での継投ミスが目立った

代表的なものをあげておこう

 2013年5月11日 対巨人 新潟 6回表 藤井→加賀

横浜スタジアムで7点差をひっくり返し多村がサヨナラホームランを打ったあの試合の翌日
前日の試合、大逆転勝利を生かすも殺すもこの試合次第だった
この試合の経過を振り返る
初回にブランコのタイムリーで先制し
4回には先発投手藤井がタイムリー
これで巨人のルーキー菅野から2点をリードした
一方のベイスターズ先発藤井は5回までほぼ完璧のピッチングで無失点だった
そして6回、先頭の長野、次打者寺内と連続安打
無死1、3塁
ここで藤井は坂本、村田を抑えてツーアウトまでこぎつける

しかしベンチはこおで藤井から加賀にスイッチ
その加賀は次のロペスに逆転スリーランを浴びてしまった
この試合、これが直接の決勝点とはならなかったが敗れた
試合後この継投の意図を

「加賀ならホームランだけは打たれないと思った

と中畑監督は話した
素人が見ていてもなぜ、藤井を代えたのか
もしくは代えるなら坂本のところではなかったか
私もこの当時やっていたブログで(現在削除済み)指摘したがあまりにももったいない継投
前日の奇跡の逆転勝ちの価値を下げてしまった敗戦となった

これは数ある中畑野球の継投失敗の中で

代表としてあげられる最初の最大な失敗ともいえる
もしこの日巨人に勝っていれば
翌日の三嶋、内海の投手戦の末競り負けた試合も変わっていただろう
ひとつの継投の失敗がそのシーズンの流れを決めてしまう
これを教えてくれた例といえるだろう

そして今年に限ってもファンの間でも賛否となったのは

①交流戦最終戦での札幌ドームでの6回砂田から平田への継投

②8月2日対広島 ハマスタ 8回平田

③8月5日対中日 名古屋ドーム 8回三浦→平田

④8月25日対中日 ハマスタ 7回平田

 この4つケースはすべて平田への継投が試合の流れを代えてしまった
①のケースではプロ初先発の砂田を代えたのは仕方がないにしても
②では、長田が④でも三上が
勝ちパターンをも担う投手を平田降板後に投げさせて好投している
無理やり平田を投げさせたような継投にも見える

きっとそれは
2014年4月2日の巨人戦での1イニング10失点のきっかけを作った
平田への「情」
今年中畑清を勝負に徹する采配をさせられなかったと見える

-指揮官としては失格かもしれないが、この「」が
また素敵な部分ともいえる
情が絡んだ采配はいい結果に終わらないことが多いが、
それで成功した時の感動は大きい
人間としては大切にしたいという面もある
「諦めるなー中畑清」

そう、人間には「情」というものが時として勝負の邪魔をさせ判断を鈍らせる
これは知将野村克也にも俺流落合にも時として顔を覗かせた
しかし、こと中畑清は「情」が「勝敗」よりに考えられてしまっていた
これは継投だけではなく野手の起用にも見受けられた

▼「情」それは、中畑野球のキーワード

中畑清が現役時代1番嬉しかったエピソードのひとつが1989年のことだ
この年現役引退をすることになる中畑はシーズン中からレギュラーとして出場する機会は減り
左投手相手でも右の中畑に別の右の代打を出されるなど悔しいシーズンを迎えていた
それでもベンチで誰よりも声を出し応援団長のような役割をしその姿を評価し
リーグ優勝後のインタビューで巨人監督の藤田が
「今年、いちばん期待に応えてくれた選手は誰ですか?」

と聞かれ

「中畑ですね」と答えたことに甚く感動する
そう、中畑清とは
こういう現役時代を過ごしていた

だからこそ
自分の現役時代と同じ匂いのする桑原、飛雄馬への情も深くなる

4月19日の神宮でのヤクルト戦
延長12回裏
勝ちがなくなったこの回
レフトを筒香から関根に守備固めをしていた
そしてサードは守備に不安定さを残す飛雄馬…
ベンチには山崎憲晴が残っていた
しかし、中畑はこの試合までベンチ最前列で声を出していた飛雄馬に
で守備固めをださず
結果的に飛雄馬は上田の打球に反応できずサヨナラエラーとなってしまう
中畑は、常々飛雄馬のベンチを盛り上げる声だしを評価していた
交流戦中も飛雄馬のおかげで10連敗してる雰囲気でないと常々言っていた
自分の似たタイプのムード―メーカーとしての役割をする飛雄馬に
「情」が深くなっただろう

 

この飛雄馬以上にを感じた選手は桑原だろう
7月26日のハマスタでの阪神戦
阪神の先発は右投手メッセンジャー
この日ベイスターズの
1番打者は打率ここまで1割台の桑原だった
理由はメッセンジャーに強い
しかし、桑原は6回の好機に凡退し途中交代する
そしてその
2週間後の8月9日ハマスタでの同じ阪神戦
先発は左の岩崎
ここまで全く左投手に結果を出せていなかった桑原をこの日も1番で使う
しかし、ここでも桑原は4タコ
試合後中畑は左投手相手に桑原を起用した理由を
「俺は死に駒をつくらない」と話している

打率1割台の桑原を定期的に1番として起用していることに
ファンは大きな疑問を抱き
失望し、怒りすら感じたファンもいた
「これはまたミエナイ力が働いている」という声もあった
好調な松本を代打専門にし
下で結果をだしている多村を昇格すらさせない

ファンのヘイトがたまるのも仕方がなかった

しかし、この桑原の起用も情なのだろう
飛雄馬のように
ベンチで盛り上げ、誰よりも練習に早くきて特打をする
中畑清の野球とは「情」

そういえば
中畑ベイスターズの
2年目は「勝」というスローガンだったが
3年目は「心」だった

「心を青くするのがだ」

しかし

青く(ブルーに)なったのは弱すぎるチームを応援するファンだった
 

▼山口と梶谷、二つのコンバート 成功と失敗

そんな中畑野球は時として
師匠長嶋茂雄並みのカンピューターを見せるそれが代表される2つのコンバートだ
成功例としてあげられるのは
守護神山口俊の先発転向
かつては30セーブをあげた剛腕守護神も中畑清が指揮をとってからは
メンタルの弱さが表面化しチームを終盤に逆転させるケースが目立った

このメンタルの弱さに我慢できなくなった
中畑は投手コーチの反対を押し切り
山口に先発転向を命じる
山口の先発転向は2010年尾花監督が1度失敗している
それだけにファンの間でも賛否両論だったが見事に成功させ
月間MVPも受賞

監督中畑清が最も成功させたコンバートと言っていい

一方で
私がここまで見た中で
失敗と言った方が良さそうなコンバートが梶谷だ
梶谷は2014年から遊撃手から外野手に転向している
結果的に守備面ではチームを救う好プレーを見せている

しかし、こと打撃面では思ったほどの成績を残せていない
これは守備の負担を減らし、
打撃向上させるという中畑の目論見は外れたことになる
これには中畑自身このコンバートの懸念は持っていた

-緊張感の中で結果を出した
選手の緊張要素を取り払った時底なしに延びる可能性もある一方
それで今度は打撃が落ち込む可能性もある。
緊張感の中にいてこそ、いい打撃ができるということも考えられるからだ
『諦めるな』 中畑清

結果的にこの中畑懸念は今のところあたってしまっている
それでも中畑は梶谷内野の守備は許容できる範囲のものではなかったから
と、このコンバートを肯定的に捉えている

しかし、

私はそもそも梶谷の遊撃手の守備が
許容できない範囲であったとすることに大きな疑問を持つ
確かに梶谷は内野で消えたセカンド事件消えたサード事件
と2つの大失態を犯した
それでもそれは慣れないセカンドとサードの話だ

遊撃手での守備に関しては許容できない守備だったとは思えない

少なからず
今年の白崎や倉本が梶谷遊撃手を遥かに凌ぐ安定した守備を魅せていたとは
思えない

そして何より梶谷抜けた遊撃手にこの2年未だにレギュラーを奪った選手はいない
石井琢朗放出以来
埋まっていない遊撃手問題はもしかしたら今頃梶谷が埋めていたかもしれない

 

▼まだ、ありがとうを言うのは早すぎる

ここまで中畑野球の私なりに気になったことをやや批判的にのべてきたが
もし、今年中畑野球がCSに行っていれば
ここで私は中畑の「情」の深い采配は素晴らしい
梶谷コンバートは大成功だと言っていただろう

結局最下位に終わったからこそ批判的になるわけだ

それでも、中畑野球の「情」と長嶋譲りの「カンピューター」
三上の抑え起用や山崎の守護神起用など成功例は数々ある
それは来年以降の未来のDeNAベイスターズの大きな財産になるだろう

それでも
今シーズン最終戦多くのベイスターズファンが最下位という結果しか残せなかった
中畑清監督に「ありがとう~」と声援を送ったことには聊か疑問だ

最下位監督に「ご苦労様」とは言えても
「ありがとう」というのは勝負の場にいた人に
逆に失礼にもあたる
まあ、言ってみれば中畑清の「情」がファンにも伝動したのかもしれないが…

私は性格が悪いのかもしれないが10月3日の最終戦
中畑監督に「ありがとう」とはスタジアムで言えなかった
しかし、もし来年再来年
中畑の情とカンピュターで芽が出た選手が大輪の花を咲かし
チームが優勝した時初めて
10月3日に言えなかった
「ありがとう」を心の中で中畑清監督に送りたい

次回はこの4年間を振り返るコラムも最終回「DeNAの未来は…」

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コメント一覧

  1. 新着記事でヒットして舞い込みました!人によって文章も変わって見え方が変わりますね。とても参考になりました。つまらないかもしれませんが、私のブログも見に来てくれると嬉しいです。
    これからの更新が楽しみです(╹◡╹)

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