1998年4月29日 対広島5回戦 隆の583日ぶりの勝利 代走マホームズの珍事


96年、初めて二桁勝利をあげ
206奪三振で奪三振王のタイトルを獲得
間違いなく彼は、エースだった

しかし、97年3月開幕直前に右肘遊離軟骨を手術
夏前には復帰と言われていたものの
リハビリに時間がかかり
結局シーズンを棒にふる

その間チームはヤクルトと9月頭まで優勝争いをしていた

優勝争いするチームに自分がいない焦り…悔しさ…

そんな思いを胸に迎えた翌98年のシーズン
役割は綺麗なマウンドの先発ではなく、中継ぎだった
それでも、悔しさを押し殺し
4月5日の開幕3戦目涙の初登板4月12日巨人3戦目プロ初セーブ

12日は4イニングを投げているだけに
すぐにでも先発のチャンスを与えられると
ファンは思っていた
しかし
「1年間遊んでいた人をすぐに先発で使えるほどウチの投手陣は甘くない」
と言いきった権藤博は
隆になかなか先発の機会を与えない

ビハインド時もリード時もリリーフとして投げる日々
それでも、隆にはまだ勝ち星がなかった
そしてこの日も斎藤隆はブルペンに待機していた

4月29日の横浜スタジアムでの広島戦を振り返る

両チームのスタメン
ベイスターズ
6石井琢朗
5進藤
7鈴木尚典
4ローズ
3駒田
9佐伯
8井上
2谷繁
1三浦

この日開幕からずっとスタメンを守り続けていた
マラべが初めてベンチスタート
代わりに6番ライトに佐伯が先発出場
前日タイムリー三塁打を打った井上が2日連続スタメン出場

カープ
6野村
4苫篠
9前田
5江藤
7金本
8緒方
3浅井
2瀬戸
1加藤

7番には勝負強い浅井が入る
前日1本塁打3打点の前田は好調を維持できるか

試合はベイスターズ先発三浦が初回から乱調
先頭の野村にスリーベースを打たれると
前日本塁打を打った前田に2試合連続となるツーランを浴びる

さらに続く江藤を四球で出すと
5番金本もツーラン
まさかの1イニング2本塁打

横浜は初回から4点を追いかける展開になる

何とか連敗したくない横浜打線は
3回裏に進藤のソロ本塁打で1点返すと
4回には佐伯のツーベースの後
8番谷繁がレフトスタンドにツーラン
これで1点差にまで迫る

初回に4失点した三浦は
4イニングで5四球、3安打と乱調気味で降板
5回からは関口伊織が登板
しかしその関口も石井琢朗のエラーがらみで1点を献上する

2点ビハインドの横浜は
その裏、先頭の進藤が2塁打で出塁すると
駒田のタイムリーヒット
2死満塁から
谷繁が押し出しとなる四球を選び同点に追いつく

そして6回のマウンドに
斎藤隆が立つ
この日で7試合目の登板
先頭の浅井にツーベースを打たれるも
後続を立ち無失点

96年までは直球で押すスタイルであった隆
自身も94年の月刊ベイスターズ8月号のインタビューで
「今年(94年)は150キロが5、6球出たんです。中略…初回と同じくらいのスピードで8、9回まで投げられる自分の酔うこともあります笑」
直球に拘りを持っていることが窺える

そんな隆も怪我を経験したことで
この年から変化球でかわす頭を使ったピッチングを魅せる

隆が登板した直後の
6回裏に駒田が1、2塁のチャンスでタイムリーを放ち
チームは勝ち越し、隆に勝利投手の権利が舞い込む

7回もマウンドにたった隆
しかしここでピンチを迎える
簡単にツーアウトをとった後
江藤にあわや本塁打のツーベースを許すと
続く金本に甘く入ったフォークを打たれて
江藤は3塁を蹴る
「同点だ」
誰もがそう思った時
ライト佐伯の好返球と谷繁のナイスブロックで本塁タッチアウト
1年間投げられなった悔しさを知るチームメートが隆の1年半ぶりの初勝利の権利を守る

8回は横山
9回は隆の高校・大学の先輩にあたる
大魔神佐々木が締めて

斎藤隆は96年9月以来の初勝利を手にする

96年まで5年間で35勝をあげた男は
583日かけて36勝目を手に入れる

しかし、そのウィニングボールを躊躇なく
斎藤隆はスタンドに投げ入れて
こう言う
「先発して勝ち投手になることが本当の復帰ですから」

シーズン前、隆は監督権藤博にこう言われたという
「先のことは俺が決める。今は1人1人、1球1球思い切って投げろ」
その言葉通り斎藤隆はここまで防御率0.00 

先発に復帰するのは、もうすぐそこまできていた

ちなみに
この試合実は、7回裏に珍事があった
7回代打のマラべがヒットで出塁すると
1塁ランナーの代走に投手のマホームズが起用される

延長も考えてあまり野手を使いたくなかったベンチの考えもあったのかもしれないが
「俺は足がはやい。代走でも使ってくれ」
と常日頃から
首脳陣にアピールしていたマホームズの提案に
首脳陣が乗った形だが
ファーストの浅井が非常に戸惑っていたのを今でも覚えている

隆の初勝利で広島にシーズン初白星
成績も8勝9敗
5割で4月を終える可能性を残して
ベイスターズは4月最後の試合を迎える

4月29日横浜スタジアム
ベイスターズ6-5カープ
勝;斎藤隆1勝1S
負;横山2勝1敗1S
S;佐々木3S
観客;30,000
試合時間3時間45分

次回は4月30日の広島戦にPLAY BACKします

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