1998年5月22日 対阪神6回戦  選手を信じる指揮官は動かない


有能な監督は、選手を守る
5月22日対阪神戦6回戦
前回の試合:5月21日対ヤクル5回戦
勝利

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【スタメン批評】
(ベイスターズ)
5月20日対ヤクルト4回戦で1番琢朗、2番波留でスタメンを組んでからは3試合連続で顔触れは変わらず、先発野村はここまで安定した投球は魅せるも2勝3敗と勝ち星に繋がらないでいる
前日、サヨナラヒットの好調谷繁は8番に座る
(タイガース)
阪神はこの数試合、打率3割越えの中日から移籍してきた矢野を2番で起用。不調の大豊を外し5番に八木、8番には新庄を起用し攻撃的オーダーでスタメンを組む。

【試合ダイジェスト】

開幕カード同士の対戦カードとなったこの試合は横浜先発野村、阪神先発藪
共にここまで大きく崩れる投球はしていない。この試合も両エースが粘り強い投球を見せる
序盤共にランナーを出すもピンチで三振を奪う藪変化球で併殺をとる野村
両投手共に得点を許さないまま均衡を破ったのは、4回表
駒田が藪の甘い球をライト前に運ぶと畠山は四球で出塁
7番進藤が詰まったタイムリーを放ち先制
この1点を野村が守る
5回裏自らのエラーなどで満塁のピンチを作るも2番矢野を
6回裏1、2塁のピンチでは八木をそれぞれ併殺で締め、この日の野村は6回6安打無失点
7回からは横山が登板、8回ワンアウト2塁とピンチを作ると
大魔神佐々木にバトンを渡す
佐々木は8回、代打大豊直球で三振、ハンセンをライトフライで抑える
そして9回八木にヒットを許し一塁の代走に吉田浩
ここで伝説の珍プレー、谷繁の頭脳プレーが生まれる
6番和田の場面、3球目佐々木のフォークはワンバンドで和田のバットに当たりファールに見えたが
これを球審はボールと判定、これに谷繁がこぼれたボールをとらずに審判に抗議すると
その間に二盗に成功していた吉田浩が3塁も陥れようとすると
それをみた谷繁がこぼれいていたボールをとってすぐに2塁へ送球し、タッチアウト
試合直後は単なる珍プレーに見えたシーンであったが後に谷繁のトリックプレーであったことが
判明し谷繁を語る上で欠かせないプレーのひとつになった。
ちなみにこのプレーで試合終了、佐々木は江夏に次ぐ通算211SPを達成した


★PLAY BACK98年コラム“あの時、あの星たち”★

5月22日「ここまで5割なのは、半分以上は“監督の責任”」
■同じ首位ターンだった1998年と2015年■
2015年、前半終了時横浜DeNAベイスターズは98年以来の前半戦首位ターンで
ベイスターズファンは大いに盛り上がった
「今年は優勝あるぞ!」交流戦で12連敗という不名誉な記録を作りながら
他のセリーグチームも足踏みしたために前半戦まさかの首位で終えた
現に私は、南アフリカに住んでいる友人にこの時期こんなメールを送っている
「今年はCSは間違いない」
そう、私も前半戦首位ターンという数字に惑わされていた…
しかし考えてみれば98年以来の首位ターンでも、成績は5割
一方で98年は、45勝28敗で貯金は17個、比較する方が失礼な話ではあった

■戦力以上に感じた、監督の差…■

よく、オールドファンの中で話題になる話がある
「98年は誰が監督でも優勝できた。権藤はいい時期に監督やっていただけ」
確かに、ベイスターズファンの中では権藤博をという人間を過剰に評価してしまうところはある
彼がこのチームを去って以降、暗黒時代にチームが突入する度に
「権藤待望論」がファンの間では騒がれる
「佐々木が監督なのは嫌だが、権藤がヘッドをするなら許す」という声もあった
しかし、2012年の高木守道ドラゴンズでの権藤の投手起用を見ていても
権藤がベイスターズに現場復帰したからといって、暗黒時代を抜け出していたかは怪しい…
それでも私は、2015年のベイスターズを権藤が率いていたら
最下位という無様な結果は残していたとは思えない
既に監督を退任した中畑清を責めてもしかたがないが、98年のあらゆる資料に目を通す度に
2015年の失速原因はを監督にあったように思えてしまう
それを一番感じるのは、采配面だけではなくモチベーターとしての監督の質の差だ

■監督の采配ミスをうまくカバーしてくれて5割なんです■

1998年5月GW明けの移動日にラジオのニッポン放送の『ショーアップナイタースペシャル』内での権藤は電話インタビューを受けていた
ここまでチーム成績は5割前後をさ迷っていた
ここまでの戦いぶりを指揮官はこう語る
「ここまで5割前後にいるのは想定内ですよ。むしろ、それぐらいの成績しか残せていないのは監督の采配ミスの部分です。グランドにいる選手は誰も悪くない。私のミスで準備できていない投手を起用したり、選手の力を充分に発揮させてあげていないだけ、私の采配がしっかりしていればもっと高い位置にいますよ。監督の采配ミスを選手が助けてくれて5割にいられるんです」
送りバントの失敗やエラーなどのミス、先発投手の乱調もこの時期のチームは目立っていたが
選手の批判に繋がってしまうような発言は直接的にも間接的にも一切しなかった。
このシーズン、権藤がメディアを通じて選手を批判する記事はほとんどない
一方で中畑監督は、チームが好調であれば選手を鼓舞するような熱いメッセージをメディアを通じて届けたがチームが低迷すると選手のミスを責めるような発言を多く見受けられた
特に今シーズン低迷した後半戦では、自分の采配ミスを棚にあげるような発言が多くあったように思える、「モチベーター」とは名ばかりではなかったのか…

■優勝する監督の質■
もちろん、権藤監督がモチベーターとして優れた人間だったとは言わない。
「覆ることはない」という考えて一切微妙な判定で抗議にいかない姿勢や
99年以降一部の選手の反発を招いてしまったしことなどをあげれば
チームを暗黒時代に導いてしまった遠因が38年ぶりの優勝に導いた権藤博本人にあったことも否めない
しかし、それでも優勝-3位-3位という成績を残しながらも
契約を延長してもらえなかたにも関わらず選手を非難せずチームを去っていき
未だに98年の優勝を
「選手の力だった。監督はいいところを味わせてもらっただけ」と言いつづける権藤博の姿勢は
最後まで自分自身が目立ってしまった中畑清より個人的には好感が持てる
優勝する監督とは、本来こういうものなどではないのだろうか…
98年の年末に発表された「上司にした人ランキング」で権藤は20位以内でランクインした
中畑清は監督した4年間ランクインしたことはない
優勝する監督というのは、世間も上司にしたいと思える人材なのだろうか…


【試合結果】

5月22日対阪神戦6回戦
ベイスターズ1-0タイガース
勝:野村3勝3敗
負:藪3勝3敗
S:佐々木8S
試合時間:2時間55分
観客動員:26000人

【次回予告】
5月23日対阪神7回戦、チームは3連勝を賭けて先発マホームズが登板する

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